ツイッターを始めてみたら、世界が変わって見えた
TwitterはLGBTの方々の非常に貴重な交流の場となっています。
やはり現代の日本社会で普通に生活していると、自分と同じようなセクマイの人に会うことってほとんどないんですね（正確には会ってもカミングアウトしてないのでお互い気付かない）。そこでお互いにつながるために役に立つのがSNS。中でもTwitterはLGBTの方にとても人気みたいです。もともと自分はSNSを使うという習慣がなかったのですが、自分がLGBTかもと思い始めた時点でアカウントを取得しました。
ところが、初めてみて本当にびっくりしました。LGBTの方ってめっちゃたくさんTwitter上にいるんですね。こんなに世の中にLGBTがいるのかと…衝撃でした。
ほとんどの方がプロフィールに自分がLGBTのどれに該当するのかを書いているのですが、
よく聞くレズビアン、ゲイとかだけじゃなく、Aセクシャル、ノンセクシャル、中にはポリアモリーなんてのも。また、トランスジェンダーの方でも様々で、生物学上は女で、心は男で、手術をして戸籍を男性に変更したけど、恋愛対象は男性なのでゲイ、なんて方も。びっくりするほどいろんな方がいるわけです。自分の性的指向について「決めてません」「まだわかりません」という方もたくさんいます。
そうやって少しずつ、自分以外のセクマイの人を知って、彼らがどんなことを考えて、どんな生活を送っているのかを知っていきました。
そして分かったのはみんなそれぞれごくごく普通の日常を送ってるってこと。美味しいものを食べれば嬉しくなるし、仕事が上手くいかなければ悲しくて落ち込む。ごくごく普通に恋愛をしている。そのことに気付けました。
そんな中にいると、だんだんと自分が何に分類されるのかなんて、どうでも良くなってきました。これだけいろんな人がいるんだ、人間なんてみんな違うんだと、心の底から思えました。Twitterをきっかけに友達ができた頃には、もう前までのガチガチに縛られた自分はいなくなっていました。
LGBT当事者の方々ってやっぱり日常のささいなことにフラストレーションを感じることが多く、日々いろいろな折り合いをつけながら暮らしていると思うんです。
そんな世の中だからこそ、お互い共感しやすく、つながりが生まれやすいのかなと思います。
正直私は今までネットの世界=冷たいっていうイメージを持ってたのですが、そんなことありませんでした。LGBT 同士の繋がりはどことなく、優しい空気が流れてるんですね。
自分がLGBT というだけで、これだけ広い世界を見れた、そのことだけでも自分がLGBTに生まれて良かったのかなと今では思います。
もし、今自分のセクシャリティで悩んでる方がいたら、ぜひTwitterをおすすめしたい。
何も呟かなくてもいいんです。ただ、世の中にはいろんな人がいるんだということを知るだけでも、きっと心は楽になると思います。
読んでみた本「百合のリアル」
LGBTを認識したころ、貪るようにネットで「LGBT」とか「レズビアン」のキーワードを検索し、情報を探しました。
その中で最初に出会った本が牧村朝子さんの「百合のリアル」でした。
LGBTコミュニティ、特にLコミュにいる人にはとても有名な本ですが、いわゆるストレートの方にはあまり知られていないかもしれませんね。
自分には人生のターニングポイントで生き方のヒントを与えてくれた本っていうのが何冊かあるのですが、この本はまさにそのうちの一つです。
LGBTに限らず、差別とは何か、相手を理解するとは何か、についてとてもわかりやすく書かれています。この本、LGBTコミュの人しか知らないのがとても残念だなって思うんですよね。愛について、性についてわかりやすく書かれた本って日本にはなかなかないので。
Lである、Gである、Bである、Tである、そういうのって、誰に判断されて決めるわけでもなく、自分で決めて良い。決めたくないんだったら無理に決めなくても良い。そもそも人間にラベルなんて貼られていなくて、違う人間が個々に存在しているだけ。お互いに違うからこそ、理解に努めることが必要。
自分の性的指向で悩み始めた時に、この考え方に出会えたことは自分にとって本当に良かったと思っています。今でも自分が何なのかわからなくなって落ち込みそうになることがあって、そんな時にこの考えに立ち返ることにしています。最初の段階で考え方のベースを固めることができたのは、精神安定上、とても良かったです。
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自分をLGBTであると思うに至ったきっかけ（３）
彼女への恋心を認めた私は、消極的な癖に情報収集だけはがっつりやるという根暗な性格のため、毎日のように「レズビアン」とか「LGBT」とかのキーワードでネット検索しては情報を収集しまくりました。
そのせいで今でもLGBT歴が私よりはるかに長い人よりもその辺の用語に詳しかったりします。
彼女への片思いが１周年を迎えようとしていたある日、事件は起こりました。
飲み屋で酔っ払いながら、夏休みの旅行先について話していた時に彼女が放った一言。
「そういえばさ、旅行、彼氏と一緒に行くんだよね。」
彼女に恋人ができた。そして結婚を考えていると。実質上の失恋でした。
旅行楽しんでね！
必死で笑顔を繕って、そう言って彼女と別れた後、ぼーっとしながら夜の街を彷徨いました。
いつか来ると分かっていたこと。だけど自分の頭の中では
「この１年、何やってたんだろう私。」
という思いが消えませんでした。
数日間泣いて泣いて、泣きまくった後、ある結論が出ました。
このままじゃいけない。自分はもっと自分のことを理解しなきゃいけない。
じっとしていたら、ずっとこのまま自分は自分について何も理解しないまま死んでしまう。動かなきゃ。
自分のことを理解するためには、セクシャリティの問題は避けて通れない。だからまずはそこに向き合おう。
今までの自分とは違う行動をしよう、様々な場所に足を運び、様々な人に会ってみよう。
まだまだ経験していないことがたくさんあって、これから一歩づつ進んでいくつもりです。このブログはその軌跡にしていきたいと思っています。
おしまい
自分をLGBTであると思うに至ったきっかけ（２）
そんなこんなで、信頼できる唯一の男友達にのみカミングアウトした状態で、私の同性への初恋は続いていきました。告白しようか、しまいか、何度も悩みました。
告白して、ドン引きされたらどうしよう、だからと言って、伝えずにいても何が変わるわけでもないし･･･
自分はもともとストレートとして生きていた頃から、ものすごく恋愛偏差値の低い女でした。消極的＆慎重すぎる＆自身がない、というような恋愛市場においてはマイナスとなる要素を合わせ持った性格で、好きになった人に告白して付き合った経験は一度もありません。いつもなんとなく自分のことを気に入ってくれた人と付き合うのですが、まぁそんな機会滅多にないし、幸か不幸か一人でいることを結構楽しめちゃったりする性格なので、恋愛から遠ざかって久しい人間でした（今もか）。
そんな風に恋愛偏差値が低かったことも、LGBTと気づくのが３０代と比較的遅めだった原因の１つかもしれないです。
まあ、そんなこんなで彼女には何も伝えられないまま時間だけが過ぎていきました。
まだつづくよ！
自分をLGBTであると思うに至ったきっかけ（１）
私が自分のセクシャリティについて考え始めるきっかけになったのは、３０歳の時に経験した恋愛でした。
相手は同年代の女性で、初めて会った時から異常にお互いのテンポが合うというか、一緒にいると本当に心地良い友人でした。職場が一緒なわけでもないので、わざわざ時間を作らなければ彼女とは会えないので、私は彼女に会うために様々な口実をつくったり、楽しそうな遊びのプランを考えては誘っていました。
彼女は基本的にお金がない人だったので、ボーナスが出るたびに何を買ってあげようか、どこに連れて行ってあげようか、なんてことを一人で考えていました。
めちゃめちゃ良い友達ができたなーなんて思いながら、いつも通り彼女と遊んだ帰り道、ふと、こう思いました。
「ちょっと待てよ、これ私、彼女のこと好きになってるんじゃない…！？」と。
次の瞬間、なぜか頭の中が超パニックになりました。
だめだめだ！同性なのに好きなっちゃいけないでしょ！勘違いだ、落ち着け自分…！
頭は混乱するし、心臓のバクバクが止まらないし、かなり挙動不審な感じで電車に乗りました。そして家に帰るとすぐに何でも話せる男友達に電話して、こう言いました。
「どうしよう、女の子を好きになったかもしれない…」
そこから、私の実らぬ同性への初恋が始まってしまったのでした…。（恥ずかしい！）
つづく
このブログの目的
はじめまして。hanaと申します。
あることがきっかけで、自分のセクシャリティが世の中でいわゆる多数派と言われている異性愛者とはちょっと違うと感じ始めました。
周りに理解者がいない中、ネットや本の情報だけを頼りにLGBTの世界について勉強し、実際に様々な場所に足を運んでいます。
このブログではそんな私の活動を記録していくつもりです。
私は今も自分のセクシャリティがレズビアンなのか、バイセクシャルなのか、もしくはそれ以外なのか、模索しています。
自分が「普通の」異性愛者ではないと感じ始めたきっかけ、それに気づいた後どのように行動してきたかについては、少しづつ書いていくつもりです。
同じような境遇にいる方に少しでもためになればと思っています。
よろしくお願いします。
